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 7. (すべての始まり) [警察の組織犯罪]

7. (すべての始まり)

 

ここでは主に曽我部氏の著書を参考に「事件」の闇と警察という権力機関が何をどこまででき、何を行うのかその要点部分を紹介しよう。10年前の事件で現在のスピード感覚では古い話になるが決して風化させてはいけない事件のひとつである。

かつて警察犯罪史上最悪といわれた神奈川県警の事件が1999年にあったが、「稲葉事件」はそれをはるかに超える事件である。

 

ノンフイクション界の巨人が指摘したように、誰が読んでもまさに「すさまじい」という言葉でしか表現できない衝撃的な内容である。暴力団関係者や捜査協力者周辺、稲葉幹部達やり方疑惑不信感をもつ100人以上の現役警官やOB達への地道な取材に基づいた内容でもある。

  

200275日稲葉警部の捜査協力者「渡辺() 司」が覚醒剤を持って札幌市の警察署に現れた。

尿検査による「陽性反応」は出なかったので単純に覚醒剤所持による現行犯逮捕であるが、

その覚せい剤は稲葉が所持し注射や吸引で使用しているものである。渡辺はこの時はまだその事実を明らかにはしていない。

 

そもそも稲葉とは親密な渡辺が暴走をはじめたのは渡辺の借金と借金に絡む稲葉と交わした借用書をめぐる感情の行き違いが発端である。このとき稲葉は覚醒剤で既に「壊れはじめていた」。その事もあり、渡辺は稲葉との「捜査協力者の関係」から、足を洗うつもりであった。

 

借金がからんだ暴力団の「追い込み」を稲葉と道警側がけしかけたと勘違いし迫りくる暴力団の影に「消される」と思った渡辺が生き残る手段として警察に駆け込み、稲葉と道警幹部の不正や道警組織の「ヤラセ捜査」「おとり捜査」を公の場で全てを話すつもりで、捨て身の出頭を企てたのである。

 

自分と稲葉があれほど道警の捜査に貢献し幹部たちを出世させたのに、なぜ切り捨てられなければならないのか。北署に向かったのはその思いもあったようである。

当時の小林北警察署長は1997年に銃器対策課長を経験した後に異例のスピードで警視正まで出世している。渡辺の密告による銃の押収や稲葉の逮捕者なしの「首なし拳銃」の異常な押収実績のおかげである。

渡辺は北署の留置所で「小林署長を出せ!」と喚いているが直接抗議する意味もあるのだろう。

 

消される」という恐怖にかられていた渡辺は北署に向かう当日車中から携帯で知り合いの警官、記者、方川氏、元妻、暴力団関係者等に「これから実行することについて」数件電話している。これは自身が闇に葬られないために渡辺なりに考えた、証拠を残す安全策だったのではないか。生きることや道警に対しての強い執念が感じられる。

 

後に曽我部氏は稲葉事件が発覚するきっかけとなった渡辺の自爆テロともいえる突然の出頭についてこう結論づけている。

「弟のように可愛がっていた」と言いながら公判号泣するくらい稲葉に思われていた渡辺であっても、稲葉を脅迫し彼から二000万円以上の金を引き出していたという。それ以外にも渡辺はNMという人物などからも多額の借金をしていたことが後でわかった。

ひとつの犯罪秩序の中で生計を立てていた者が借金に追われ、その現実からの逃避自己の正当性を主張するために、稲葉と北海道警察を矢面に立たせようとしたことがこの事件の端緒だったということを忘れてはいけない。

 

この日渡辺が北署に出頭して逮捕されなければ、稲葉個人の犯罪も稲葉と渡辺や石上を中心とした多くの「事件捏造」や直接間接に関わった道警の幹部たちによる不正や犯罪も表面化することはなかった。

結局「稲葉事件」はなかったことになり、そして今も警察権力の威信を保ち続けて北海道警察は市民から信頼され頼りになる存在であったはずである。

もっともこういう事件があろうがなかろうが、「警察を盲信」している市民が大多数なのだが。

 

警察犯罪史上最悪の事件がほんの些細な偶然で表面化しただけである。北海道警察の内部の状況はあの当時はあのようであったのだが、では他の都府県の警察本部はどうなっているのか。今のところ表面化していないというだけのことではないのか。その可能性が全くないとは言い切れないのではないか。もしも道警のような事態になれば既にもっと上手に隠蔽しているだろうが。

 

一北海道警察だけの問題ではない」という佐野眞一氏の指摘は警察という権力組織の構造はどこも同じで、他の府県警、警視庁はいつでも「道警になり得る」あるいは既に「道警状態にある」ことを示唆している。

 

多額の借金が絡んだ感情的な行き違いによる道警の捜査協力者の自爆テロによりたまたま稲葉事件が発覚しただけのことである。これがなければ、道警の幹部たちは「稲葉警部のシャブ中」がにバレる前に「体調不良」や「自己都合」で休職か退職させ穏便に内部処理したであろう。遅かれ早かれすでにその段階にきていたのが渡辺の暴走によりその筋書きが崩れたのである。

道警のS渡辺の借金問題をめぐり稲葉も道警幹部たちも軽くみていたのがそもそもの「始まり」のきっかけである。

 

 私の個人的な考えではいずれ暴力団に消され闇に葬られる運命であったのを一部の道警幹部も知っていてあえて傍観していたのではないか。それが消される前に先に駆け込まれてしまって警察の対応が後手後手になったのではないか。協力者が内部告発するようでは最初から使えない。協力者が「警察」を裏切って証言をすることはありえず、今までもなかったことで想定外のことが起こったのである。 

さらに渡辺の北署への出頭がなければ1年後の「道警裏金問題」の発覚はおろか「不正経理」など存在すらしていなかったはずである。暴露本の出版により「」が露呈した稲葉事件そのものを隠蔽、風化させるためにあえて発覚」させたのだから。私の個人的推測ではあるが。


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